―御社の提供しているサービスについて教えてください。
「MiiTel(ミーテル)」という音声解析AI搭載のIP電話を提供しています。インターネット電話のため、固定電話などハードウェアが一切不要で、工事・メンテナンスなしでPCやスマートフォン1台あれば即時導入が可能です。
まずMiiTelで電話をすると、会話がすべて録音・文字起こしされ、どの担当者がいつ、誰と、何分何秒話したのかがデータとして残されます。会話の内容をAIが分析し「話し方」と「話した内容」の大きく2つを解析します。
1つ目の「話し方」については、担当者が話している時間と聞いている時間の比率、沈黙の回数、相手の話に被せて発言した回数、会話のラリー数、話すスピードなど複数の項目が分析結果として表示されます。例えば、営業の世界では、お客様が話している速度と同じくらいの速度で話すのが良いと言われていて、それより早く話すとご理解頂けないですし、遅く話してしまうとイライラされて聞いてもらえなくなります。MiiTelでは、会話の速度だけでなく沈黙の回数など、複数の項目において、現状はどのように話していて、どこに課題があるのかを自分自身で確認できます。
2つ目の「話した内容」については、特定のキーワードを何回、どのタイミングで言っているのかが確認できるようになっています。重要なキーワードを言えているのか、コンプライアンス的に良くない言葉を避けられているかなどを検知することが可能です。更に、全文文字起こしされ、自動的に要約の上、システムに自動インプットされるため、電話後の業務が激減して生産性が大幅に向上します。
これまで、電話営業やコールセンターのオペレーターは、通話内容のニュアンスを上司や関係者に正確に伝えきれないという悩みを抱えていました。担当者の主観が入った報告を上司に行い、それを聞いた上司が間違った判断を下し、案件が失注になるケースも多かったそうです。
また、対面の約束の取り付けや案件を受注するために、どんな内容や話し方をすれば良いのかなどは具体的なノウハウとして共有することが難しく、新人へのトレーニングが難しいという問題点もありました。
MiiTelでは実際にどんなやり取りをしているのかはもちろん、担当者の話し方まで記録として残ります。担当者は、電話でのやり取りを上司に報告する際に、通話内容の中からポイントを抜粋して報告することで、認識のズレを防ぐことができます。また、あらゆる指標で話し方が解析され、理想とのギャップが分かるので、個々人で自分の電話の仕方を改善することができます。