ーまず、Indeedで提供しているサービスについて教えてください。
高橋:弊社で提供しているのは、求人専門の検索エンジンです。世界中の各業界、各勤務地で2,000万件以上の求人情報を掲載しています。従来の求人媒体とは違って、働きたい場所とフリーワードを入力することによって、それに紐づく求人を検索できる仕組みです。求人を募集している企業は無料で登録が可能。利用料は広告費のみです。広告を出すことで自社の採用ページへと集客できるようになります。
これまで日本の採用は、採用プランの策定から応募フローまで一貫して外注するフルアウトソーシングの形態が主流。採用担当者は総務や労務などを兼任していることが多く、かなり忙しい中で採用活動をしなければいけなかったので、求人媒体が「なんでもやりますよ」と採用に関する業務を代行するようになったんです。専門の会社にお願いすれば、条件に合った候補者がやってくる。確かに楽ですが、採用コストがかかる原因になっていました。
これに対してIndeedは、基本的にセルフのサービス。採用担当者が自社ホームページを管理し、検索エンジンを介して自社ホームページに応募者を呼び込み、採用に繋げる形です。これを「オウンドメディアリクルーティング」と呼んでいます。オウンドメディアリクルーティングによって、コストを抑え、求職者に対してより責任ある採用を実現しようとしています。
ーサービスには、どんな特徴がありますか。
高橋:特徴は、まず広告費がクリック単価で決まること。従来の求人メディアの1枠いくら、という料金体系と比べて、安く使っていただけます。また、採用できたらすぐに広告を停止できるので、早く採用できれば予定よりも広告費を削減することも可能です。
荒波:求人特化型の運用型広告のような感じですね。
高橋:おっしゃる通り。インターネット広告も、枠物と言われるバナーから運用型に変化してきました。同じようなことが求人業界にも起こっていると思います。
また、検索結果がユニークなことも特徴の一つです。個人の検索ワードの履歴から、人工知能によってその人に最適な求人情報を提示することができます。例えば、過去に何度も自分の好きなワードで検索をしているAさんとBさんが同じキーワードで検索した場合、違った結果が出てきます。使えば使うほど、個人に最適な検索結果が出るようになるのです。