北川:まず、創業期のお話から伺えればと思います。中村社長は、もともと株式会社出前館(旧:夢の街創造委員会株式会社)の外部コンサルタントだったとお聞きしました。どのような経緯で社長に就任されたのでしょうか
中村:私は以前、持ち帰り弁当のチェーン店を運営する会社で、デリバリー事業の責任者をしていました。その時出前館のことを知って、外部コンサルタントとして最初に参画したんです。株式会社出前館(旧:夢の街創造委員会株式会社)とはその時からの付き合いですね。
当時、私は思春期になった子どもをもう少し見てあげたいと思ってその会社を退職し、独立して小さなマーケティングの会社を作りました。そのタイミングで、株式会社出前館(旧:夢の街創造委員会株式会社)から「良ければ役員として手伝ってください」という話があったんです。
その時の出前館は、売上が月2万円くらいしかない状態。しかし、ビジネスモデルを見て可能性を感じました。インフラビジネスなので、今は2万かもしれないけれど将来は2千万になるかもしれないし200億になるかもしれない。そう考えて役員を引き受けました。
まずは経営再建の資金調達のために、ベンチャービジネスコンテストに応募しました。応募するために必要だった事業計画や資本政策をつくり、プレゼンもしました。結果、無事に資本を得てここからというタイミングで、当時の社長から次期社長就任のお話をいただいたんです。
自分の会社でも初年度から黒字は出していたし、自分の時間を作りたくて独立したのに、ベンチャーの社長になったら忙しくなるだろうと思い悩みました。でも、同時にこんなチャンスはないとも感じたんです。自分でやっていくよりもずっと大きな可能性を追いかけられることに魅力を感じて、社長を引き受けることにしました。