ー早川さんの現在のお仕事を教えてください。
現在は、本年1月に設立されたLINE事業本部に所属しています。私はLINE成果改善部の部長として、LINEの運用型広告(LINE Ads Platform)の成果改善に取り組んでいます。
LINEの国内MAU(※1)は8,000万人を超えます。今ではインフラ的な存在といえるほど国内に浸透していますが、若年層からシニア層まで幅広い世代に利用されているため、他メディアではなかなか接触できない層へも情報を届けることができます。担当させていただいているお客様の業種は幅広く、通販、不動産、教育、人材など様々ですが、それぞれの商材、サービスに合わせた配信設計が可能です。
※1 MAU:(=Monthly Active Users)月間利用者数
ー他の媒体と比較すると、LINEの広告にはどんな特徴がありますか。
他の媒体よりもクリエイティブによって成果が変わりやすい点です。例えば、広告を掲載し始めた頃のクリック率やコンバージョン率(※2)などの数値状況によって、その後の広告配信量が大きく変動します。私たちのゴールは、広告露出をただ多くすることではなく、ビジネス目的に応じた成果地点へとお客様を導くことです。成果地点へ到達する数と費用対効果に特にこだわっていますので、広告配信量がその手前の数値で変動してしまうのはなかなか辛いんですよね(笑)。
また、クリエイティブは生モノであり、使い続けていくとユーザーに飽きられ、クリック率が下がってしまいます。そうなってくると先の配信量は一気に減退してしまう。そのため、常に最適で新しいクリエイティブを入れ続けていく必要があります。
私たちが制作するLINEの広告原稿サイズは大きく2種類。一つは、LINEタイムライン面へ多く配信される「スクエア型」と呼ばれる正方形のもの。もう一つは、LINE News面に多く配信される「カード型」と呼ばれる長方形のものです。タイムラインでは、飲料メーカーなどのキャンペーンや、LINEユーザーにとってお得な情報がよく流れてくるので、タイムラインを閲覧するユーザーはお得な情報を探し求めているケースが多いと想定できます。スクエア型では、お客様と相談の上でLINE限定のキャンペーンを仕込み、訴求の中心に置くなどしています。カード型では、配信される面によってかなり縮小表示されることが多いため、テキスト量を少なく視認性の高い画像を選び、訴求はテキストに委ねるようにしています。これらは細かく小さなナレッジではありますが、閲覧ユーザーの気持ちになって制作することを心がけています。
※2 コンバージョン率:Webサイトに発生したアクセスのどれだけがWebサイトの成果=コンバージョン(商品の購入や申込み)を達成したかの割合を表す指標。 インターネット広告やECサイトで、効率を計るために用いる。