―最初に金子さんの現在の業務内容を教えてください。
運用型広告のコンサルタントをしています。お客様の与件をお伺いし、目標設計をして、広告の配信メニューを提案して進めます。広告の入稿作業から始まり、入札や配信設定のチューニングを行いながら、効果を最大化できるように改善していきます。
現在担当させていただいているのは、駐車場を運営している企業様や、会議室を貸し出している企業様など、広告配信地域が全国各地に広がっているお客様が多いです。エリアごとに配信の開始日と終了日を変えたり、集客を強化したい地域を入札価格を上げて強めに配信したりと、同じ広告アカウントでもキャンペーンごとに情報を整理しておく必要があります。
業務では、お客様への確認を欠かさず行ったり、社内のメンバーが情報を共有しやすい仕組みづくりをしたりするように心がけています。お客様の成果に貢献するためにも、自分やメンバーが仕事を進めやすいよう、情報を可視化することは、業務を遂行する上で特に気を付けています。
―コンサル業務以外にやられていることはどんなことでしょうか。
今年の6月頃から、私の所属するWEBマーケティングサービス本部では、本部全体のサービス水準を一層高めるためのプロジェクトを進めています。社員の誰しもがお客様の成果と成長に寄り添っていける仕組みと環境を作っていこう、という考えから、このプロジェクトがスタートしました。
そんな中、直面している課題には、大きく”縦”と”横”の二つあります。
“縦”は、個社別の課題です。
例えば、運用の担当者を引き継いだとき、どんな施策をやってきたのか、何が効果的だったのかが分かると、その後の運用方法にスムーズに反映しやすいと思います。これまでは、担当者がその会社の過去の実施策全てを把握することはなかなか難しいこともありました。
“横”は、メンバー間のノウハウ共有の課題。
例えば、他のコンサルタントがどんな施策をやっているか、どの業界で効果の出やすい施策なのか。今までコンサル毎に情報が蓄積されており、全体で共有されることは少なかったのです。人数が少ないときは誰が何をやっているとなんとなくわかっていたので、その担当に聞いていくという方法を取っていましたが、今は人数も増えて同じようなやり方だとどうしても時間がかかってしまいます。
この二つの課題を可視化して情報を整理すれば、運用経験の少ない人であっても、経験豊富な人のノウハウを借りて、自身の運用に生かせると思うんです。
プロジェクトがきちんと稼働して、一人ひとりが高いサービスレベルを実現できれば、お客様も今まで以上に安心してソウルドアウトにお任せしていただけるようになると思います。
―金子さん発信で、部署のメンバーに働きかけていることを教えてください。
社内の運用コンサルタントがお客様と向き合う時間を増やせるよう、私は、仕事をする上で何度も行うような作業に費やしている時間を削減できるようなことをしています。
具体的には、Google Drive(※1)上で共有している資料をカテゴリごとに分けて整理し、資料を探したり調べたりする時間を削減。簡単な広告レポートのフォーマットを作成して共有し、単純作業の時間を削減、などですね。
他には、Googleのサービスを、JavaScriptを用いてオリジナルの機能を作り、プログラミングで操作をする「Google Apps Script(※2)」。ロボットによって業務を自動化する「RPA(※3)」。Excel上で、複数の手順を記憶して自動的に実行させる「マクロ」など。
空き時間に、これらの機能を使って業務改善に関わるツールを作り、皆に共有しています。ほんとに細かくてマニアックなところですよね(笑)
情報の整理をしたり、ツールを作ったりしながら、部署全体の業務効率化に本格的に取り組んでいる人はいないので、”業務効率化といえば、金子”と言われています。
※1 Google Drive
https://www.google.com/intl/ja_ALL/drive/
写真や文書、描画、音楽、動画など、さまざまなデータをインターネット上に保管できるサービス。
※2 Google Apps Script
https://developers.google.com/apps-script/
※3 RPA=Robotic Process Automation
間接業務を自動化するテクノロジー。ルールに沿って、単純に作業をこなすことが可能。
https://boxil.jp/mag/a2378/